動物用麻酔器:麻酔回路の種類と特徴

麻酔回路の種類と特徴

当記事では、動物用麻酔器に関して、麻酔回路の種類と特徴についてご紹介します。是非ご確認ください。

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麻酔回路の種類と特徴

現在、動物病院で手術の際麻酔器による全身麻酔下で行うのが主流です。全身麻酔で使用する麻酔回路には、大きく分けて、非再呼吸回路と再呼吸回路の2種類があります。

再呼吸回路

再呼吸回路には半閉鎖回路と閉鎖回路があり、一般的には半閉鎖回路が多く使用されています。
特徴として、文字通り、動物の呼気を回路内にある二酸化炭素吸収装置(ソーダライム)に通すことで二酸化炭素を吸着して再度動物に吸入させる回路です。酸素、麻酔薬の節約になり、また多少の湿度、温度が保たれます。一方で、吸気弁、呼気弁、ソーダライム等、回路が複雑で呼吸抵抗も増えてしまう欠点もあります。更に、麻酔濃度が気化器の設定濃度・回路内を循環する濃度とずれる可能性があり、モニターでの監視が望まれます。

閉鎖回路とは酸素消費量を極力抑える方法です。
酸素の消費を抑えるために低体温麻酔下で代謝を抑えて手術を行う方法であり、動物病院では循環状態の把握が難しく細かい麻酔管理が必要になります。

非再呼吸回路

新鮮な麻酔ガスを吸入させて、呼気は循環させずに排出する回路で、一般的にはジャクソンリース回路やベイン回路があります。特徴としては吸気、呼気弁、ソーダライムも無いため回路がシンプルで、呼吸抵抗が無いため小動物を扱う動物病院には適しています。

一方で、麻酔ガス流量が少ないと呼気を再吸入してしまうので、モニターで吸入側の二酸化炭素濃度のチェックが必要です。目安としては、気化器の特性(現在使用されている回路外気化器は、安定濃度を維持するのに2~4L/min必要)を考慮すると、10Kg以下であれば半閉鎖回路同様トータルフロー2L以上が必要となります。

また、麻酔ガスが循環しないので、冷たいガスを吸入してしまう恐れがあり、体温低下には注意が必要です。体温低下防止のため、人工鼻、またヒーター付き回路等の対策が必要となります。



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動物用麻酔器における、麻酔回路の種類と特徴についてご紹介させて頂きました。動物用麻酔器や動物用人工呼吸器について、お困りごとがある方は、お気軽に当社に御相談ください。

 

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