気化器 FORAWICK/SEVOWICKの使用前準備
①点検
麻酔薬を気化器に注入する前に以下の1)~6)を必ずチェックしてください。
1)外部的損傷がないか。
2)移動・設置後垂直のまま5分間以上放置されていたか。
3)気化器の取り付けが正確に行われているか。
4)濃度設定ダイヤル①の上部ダイヤルロックボタン②を押して、半時計方向に回した際、濃度設定ダイヤル①がスムーズに作動するか。
5)麻酔回路との接続部から、ガスのリークがないか。
6)気化器本体にガスのリークがないか。
②確認
濃度設定ダイヤル①”OFF”機構の確認を行ってください。
1)濃度設定ダイヤル①を”OFF”③の位置にして、O2を4L/min流し、1~2分後にガスモニターにより麻酔薬液が漏れていないことを確認してください。
2)ガスモニターが利用できない場合は、麻酔器のフレッシュガスアウトレットからのガスの臭いにより確認してください。
☞ 気化器の使用環境温度を守るようにしてください。FORAWICK/SEVOWICKに関しては(20℃~36℃)で使用してください。使用環境の範囲から外れた場合は、使用環境温度内の場所に移して、3時間以上経過してから使用してください。
③動作確認
麻酔器の機能が確実に作動するか確認してください。
気化器 FORAWICK/SEVOWICKの操作方法
①薬液注入
1)以下を確認してから、薬液注入を行ってください。
①気化器が垂直に置かれているか。
②濃度設定ダイヤル①が”OFF”位置③になっているか。
③気化器と注入する麻酔薬液が合致しているか。
④廃液ロネジ⑪が閉まっているか。
2)液注入ロネジ⑨を手で半時計方向に回して、取り外します。
3)液注入口⑧が見えるので、麻酔薬液をこぼさないように注入します。
4)このとき、液面計⑥のレベルの”FULL”位置⑦以上には絶対に入れないでください。
5)液注入ロネジ⑨に白いパッキンがあるので、確認してください。
6)注入が終わった後は、液注入口ネジ⑨をしっかりと手でしめてください。
7)各麻酔薬液の添付文書に記載された用法・用量に従ってください。高濃度が必要な場合は、特に注意してください。
☞ 気化器には乾燥した医療ガス以外は流さないでください。湿気が含まれたガスが入ると故障の原因になります。
操作
1)上部のダイアルロック②のボタンを押しながら、手で濃度設定ダイヤル①を反時計方向に回して濃度調整を行ってください。
2)液面計⑥のレベルを定期的に点検し、必要があれば麻酔薬液を補充してください。補充の時は、濃度設定ダイヤル”ON”の状態で麻酔薬液を注入すると、注入口⑧から麻酔薬液、麻酔ガスが流出するので、絶対にしないでください。
☞ 気化器の使用中、患者の全身状態に異常がないかどうか、常に監視してください。
☞ 使用中は麻酔ガスアナライザー等によりガスの濃度を監視することをお勧めします。
☞ 異常が発見された場合は、すぐに気化器の使用を中止して、適切かつ迅速に対応してください。
③使用後の点検
1)濃度設定ダイヤル”OFF”の確認を行います。ダイヤル①を”OFF”位置③に戻し、ロックされていることを確認してください。
2)廃液の手順
① 液注入口ネジ⑨を反時計方向に回して緩めます。
② 廃液口⑩の下に、麻酔薬液を入れる適当な容器を置きます。
③ 廃液口ネジ⑪を手で反時計方向に回すと、麻酔薬液が流れだします。
④麻酔薬液の流出が止まったら、廃液口ネジ⑪を手で時計方向に回して確実に締めてください。
☞ 気化器を定期点検等のために麻酔器から取り外す場合は以下のように行ってください。
◆ 上記「排液の手順」に従って麻酔薬液を抜き取ります。気化器内の麻酔薬液残量の有無については、液面計⑥を見て確認してください。
麻酔薬液を抜きとっても液槽内の灯芯吸収分等により多少の残りがあります。この場合、気化器の濃度設定ダイヤル①を反時計方向に回して、O2が5L/minの流量になるように調整して、10分以上流して液槽内を乾燥させてください。その後、気化器を取り外してください。
※気化器内に麻酔薬液が残っていると、輸送中に液が漏れる場合がありますので、十分に注意してください。
※気化器から取り外したスペーサー、取り付けボルト及び取り付けナットは紛失しないように注意してください。
④保守・管理
1)改造・分解等は絶対に行わないでください。
2)使用後の点検・清掃は必ず行ってください。
3)使用後は気化器表面を柔らかい布等で拭いてください。金属磨き材を少量使用しますと汚れが落ちやすくなります。
4)オートクレーブ、消毒、減菌等の処理は絶対にしないでください。
5)気化器の外観上のへこみ、破損、麻酔ガスのリーク等のチェックは必ず行ってください。
6)環境つまり温度、常圧、湿度の適切な範囲の内で設置・使用してください。
7)水のかかる場所、結露環境での使用は避けてください。また、塩分を含む空気のある環境、強い直射日光が当たる場所、化学薬品の貯蔵場所、ガスの発生するところ等を避けて保管してください。
8)傾斜等のある場所、振動・衝撃等がある場所に固定するのは避けてください。
9)麻酔薬液を日光に長時間あてると変色することがあります。変色した場合にそのます薬液を使用しないで、劇物として廃棄してください。
10)安定した精度で安心してご使用いただくために1年に1度の定期点検を推奨しています。
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気化器 FORAWICK/SEVOWICKは、適切な使用前準備・操作が必要です。当ページで説明した通りに使用いただけますと幸いです。不明点がございましたら、お気軽にお電話や下記問い合わせページより問い合わせください!