動物用人工呼吸器のパイオニアメーカーである株式会社メトランが、医療機器のトラブル事例や製品情報を紹介しています。
電気メス Sacty 80
使用前準備・操作方法

Sacty80の使用前準備

 

①電極の準備

使用目的に合わせて適切なアクティブ電極、バイポーラ電極を用意します。また、この時に電極が減菌済みであることを確認してください。

 

②電源コードの接続

まず、電源スイッチがオフになっていることを確認してください。その後、電源コードを本体の電源ソケットに接続して電源コードのプラグにストッパーを掛けます。

③フットスイッチの使用

フットスイッチを使用する場合は、仕様するアクティブ電極に対応するモノポーラまたはバイポーラ用フットスイッチを本装置のフットスイッチ接続げ確実に接続します。

④適切な対極板の準備

モノポーラ手術を行うために、適切な対極板の準備をします。準備した対極板を患者の適切な部位に装着します。

⑤電源プラグの差し込み

本装置の電源プラグを医用コンセントに差し込みます。

⑥電極の接続

準備したアクティブ電極、バイポーラ電極を本装置の適切な接続口に接続します。このとき緩みが無いよう確実に接続してください。

⑦対極板コード接続時のアラーム確認

対極板コードを電気手術器に接続する前に以下の手順でアラームの確認を行います。
1)電気手術器の電源をオンにして対極板断線アラームの作動を確認
2)患者に装着した対極板のプラグを差し込み後、アラームが止まることを確認



Sacty80の操作方法_出力方法

 

①出力モードの設定

まず、電気メス機器の出力モードを設定します。 モノポーラには切開モードと凝固モードで下記のように、それぞれ種類があります。

・切開モード
①純粋切開:切れ味が良いモード
②混合1:止血性があるモード
③混合2:混合1よりも止血性があるモード

・凝固モード
①ノーマル:止血性が強いモード
②スプレー:放電性が強いモード

目的に応じて、上記モードから選択します。

POINT

☞ 電源を入れた段階での出力モードは、切開モードは混合1、凝固モードはノーマルにデフォルト設定されています。
☞ モードごとに設定できる最大出力値が異なります。
☞ 出力中にモード変更はできないため、この段階でしっかりモードの確認を行ってください。

 

②出力設定

次に、出力設定を行います。 各出力設定器のスイッチには「△(アップ)」と「▽(ダウン)」があり、△(アップ)を押すと出力が上がり、▽(ダウン)を押すと出力が下がります。このスイッチで出力の変更を行ってください。 各出力設定範囲は以下の通りです。

①モノポーラ切開
・0~50:1ステップ
・50~80:5ステップ

②モノポーラ凝固
・0~50:1ステップ
・50~60:5ステップ

③バイポーラ凝固
・0~40:1ステップ

POINT

☞ 出力設定値は定格負荷接続時の最大出力電力(ワット)です。
☞ 実際に適用される電力は組織の特性に依存します。
☞ 出力中に出力変更することはできないため、変更する際は一度出力をOFFの上、再度設定を行ってください。

 

③出力発生方法(モノポーラ)

モノポーラの各出力発生方法は以下の通りです。

【準備】
出力端子接続口にハンドスイッチまたはフットスイッチ出力アクセサリーを接続します。

POINT

☞ 製品に異常がないことを確認の上、適切に消毒、洗浄、減菌したものを使用してください。
☞ フットスイッチ使用時は、モノポーラフットスイッチ接続口に接続してください。

 

【出力操作】
①希望するモード、出力を設定します。
②アクティブ電極のハンドまたはフットの出力スイッチ(切開または凝固)を押します。
③出力スイッチを押している間は切開または凝固、それぞれ別の出力発生音(連続音)が鳴り、出力ランプが点灯していたら出力発生となります。

POINT

☞ 出力発生音は周囲に聞こえる音量にしてください。
☞ 使用時は、アクティブ電極がどこにも触れないよう安全な場所で管理してください。
☞ 出力発生の際は、必ず選択したモードや出力値を確認してから出力をしてください。
☞ 使用直後のメス先は高温になっているため、不用意にメス先に触れないようメスは安全な場所で管理してください。
☞ 切れ味や凝固が弱くなった場合は、むやみに出力を上げるのではなく対極板の装着状態やメス先の炭化物除去等を確認の上、出力を上げてください。
☞ 機器の異常な動作が確認された場合は、安全が確保された状態で本機の使用を中止してください。

 

④出力発生方法(バイポーラ)

バイポーラの各出力発生方法は以下の通りです。

【準備】
バイポーラ出力端子接続口にバイポーラ用の出力アクセサリーを接続します。

POINT

☞ 製品に異常がないことを確認の上、適切に消毒、洗浄、減菌したものを使用してください。
☞ バイポーラフットスイッチをバイポーラフットスイッチ接続口に接続してください。

 

【出力操作】
①希望する出力を設定します。
②フットスイッチを押します。
③フットスイッチを押している間は、バイポーラ出力発生音(断続音)が鳴り、出力ランプが点灯していたら出力発生となります。

POINT

☞ 出力発生音は周囲に聞こえる音量にしてください。
☞ 使用していない時は、バイポーラ電極がどこにも触れないよう安全な場所で管理してください。
☞ 出力発生の際は、必ず出力値を確認してから出力をしてください。

⑤前回出力呼出機能について

直前に使用した出力モードや出力設定を呼び出す機能があります。

【使用方法】
パネルのスイッチを押します。そうすると前回最後に使用した出力条件がセットされます。

POINT

☞ エラーコードが表示されている場合は、エラー解除後に再度スイッチを押してください。

 

ディスポーザブル対極板の使用方法

①装着準備

ディスポーザブル対極板を装着する際は、まず以下の2点を確認してください。
①毛深い人に装着する場合は、必ず除毛を行った上で装着してください。除毛しないと対極板がはがれやすく、安全面積が低下してしまい熱傷の原因となります。
②対極板を張る患者の皮膚は、アルコール等で清拭し必ず乾燥させた上で装着してください。

②装着場所

装着に望ましい部位の条件は以下の通りです。
・十分に装着面積の確保ができること
・正常な皮膚面
・血行の良い筋肉質であること
・清潔であること
・毛がないこと

また、望ましくない部位は以下の通りです。
・骨が突き出ている部位
・傷跡がある部位
・血行が悪い部位
・濡れている皮膚面
・血液等で濡れる恐れがある部位
・消毒後の薬液等が残留乾燥した皮膚面
・手足等の細くなった部位

③対極板を装着する

①包装から対極板を取り出し、対極板の接着保護紙をはがし、目視で接着面およびケーブルの断線等、異常がないか確認します。万が一異常があった場合は使用しないでください。
②装着面に気泡が入らないよう、全体を密着させて装着します。
③対極板のケーブルプラグを電気手術器本体の対極板接続口に接続します。

ステンレスタイプ ディスポーザブル対極板の使用方法

①装着場所

装着に望ましい部位の条件は以下の通りです。
・十分に装着面積の確保ができること
・正常な皮膚面
・血行の良い筋肉質であること
・清潔であること
・毛がないこと

また、望ましくない部位は以下の通りです。
・骨が突き出ている部位
・傷跡がある部位
・血行が悪い部位
・濡れている皮膚面
・血液等で濡れる恐れがある部位
・消毒後の薬液等が残留乾燥した皮膚面
・手足等の細くなった部位

②使用方法

①目視で対極板およびケーブルの断線等、異常がないか確認します。異常時は使用しないでください。
②対極板の電極面を全て覆うように生食で濡らしたガーゼを敷き、その上にできるだけ患者の全面積が密着するようにします。
③対極板のケーブルプラグを電気手術器本体の対極板接続口に接続します。

POINT

☞ 対極板に敷いた生食ガーゼが乾かないようにし、もし乾いてきた場合は生食で再度濡らしてください。



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電気メス Sacty80は、適切な使用前準備・操作が必要です。当ページで説明した通りに使用いただけますと幸いです。不明点がございましたら、お気軽にお電話や下記問い合わせページより問い合わせください!

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